搾取読書
ああ、この人は自分の都合のいいように、都合のいい部分だけを味わう人なんだな、っていうのが本の感想、レビューを見ていると思うことがある。おのれがたえず変わっていくことが読書、経験、哲学、ひいては人生であるはずなんだけれども、自分は確と変わらずにいたい、なんていう無理を、自分が正しいのだ、変わってはいけないのだ、という傲岸さを、見てとることができそうです。そんな人はどれだけ名著と呼ばれる本を読もうが、読めることはない。経験を積めることがない。哲学しない。生きない。そして、おもしろいものがどこにもない、ない、ない、と受動的自虐的趣味に走り、延々生き'延びる'。
ある人は、どんなものからも常に変化を受けることを知り、それを拒みもせず、何かしらを学んでいる。
後者でありたい。