吹かれて葺かれて、わたしは葦

方法的非方法。徒然なるままに。

かりものばっ借り

 借り物にかんしてふと思ったこと。図書館で借りた本はなんとしても期限内に返したい。他方のレンタルショップで借りたCDやDVDは延滞料金を払いますからごめんなさい…!と期限に対する意識がルーズになる。一部の吝嗇家は違うのかもしれないけれど、わたしはこうなのです。
 たぶん図書館は借りるのにお金がかからないからで、レンタルショップではお金が発生しているからだと思うのですが、やっぱり人間、借りをつくりたくはないものなのではないでしょうか。(マルセル・モースという文化人類学者が『贈与論』という本で言っていますが、わたしたちはもらったものに対して返礼義務を感じる。給付に対して、反対給付をする必要を感じるのです。そうしないうちは自分は借りを負っている、相手より立場が下であることを認めることになる。)図書館は公共物なので住民税やらなんやら、所属する自治体にお金を払っているから利用できるのですが、それは普段なかなか意識されない。タダで借りているような気分になる。だから、これ以上借りを作ってはいけないと思う。図書館では返却期限を過ぎた場合の、その埋め合わせの方法がないのです。たまにひどい扱い方をされた本を見かけたりしますがやっぱりそれも細かくは追及されていませんものね。レンタルショップならば、2泊なら2泊分、1週間なら1週間分の料金をその場で払っている。延滞しても、延滞1日あたりいくら、と料金が設定されている。だから、延滞したらまあその分払えばいいか、なんて考えになってしまう。金さえ払えばいい、なんて考えは金に使われているようでわたしは好かないけれども、実際その側面もあるわけです。一番いいのはちゃんと期限内に返すことなのですが、でも期限が迫ってきたときってこういうことを考えてしまいますよね。
 じゃあ今度は友人に借りたものはどうなんだろう、って思ったのですが、経験上、一番ルーズになってしまいますね。基本的には期限がないし、お金のやり取りもそこにはない。
友人に貸すときもそこまで考えない。たぶん友人だからです。
 ああそういえば、明日返却の本を図書館から借りているのでした。明日はなんとしても図書館に向かわねばなりません。