なぜ現金よりも図書カードがうれしいか
今日は思いついたのでちょっと計算問題をします。
自由にできるお金が10000円あって、そのうちの4割、すなわち4000円を本に使う人がいたとする(わたしですが)。
こんなわたしにとっては、5000円分の図書カードは12500円分(5000×10/4)の自由なお金があるということを意味します。
また、5000円の現金は、本に換算したなら2000円(5000円の4割)ということになります。
だから、同じ5000円分の価値があるのだとしても、現金よりも図書カードの方がうれしい。
それが書籍にしか使えないという制限がかかることによって、見えないお金、虚像のお金を手にしたように感じることができる。
これはビール券、おもちゃ券、その他のいろいろな商品券にも通ずることだと思います。
さて、次の問題です。
では、可処分所得の5%しか本に使わない人が5000円分の図書カードをもらったとして、はたしてその人は100000円分のお金をもらったように感じれるのでしょうか。
これには違う、といえそうなかんじがしますよね。
5%"しか"本にお金を使わない人にとっては、そもそも本が大切なものではないからです。
逆に、8割を本に費やしてしまう人にとっては、虚像のお金は6250円(プラスが1250円)にしかなりません。本が大切すぎる人にとっては、現金と書籍用のお金とはあまり価値が変わらないためです。
こうみてくると、図書カードをプレゼントする相手の「可処分所得における書籍への出費」にも、ちょうどいい比率があるのだろう、ということが直観的に理解できます。
このあたりからはミクロ経済学的な計算や議論が必要だも思われますので、「ちょうどいい比率」がありそう、というところまでで止めておきます。
人にプレゼントするとき、ほどほどに本が好きな人には図書カードを、ほどほどにビールが好きな人にはビール券を、ほどほどに外食が好きな人にはお食事券をあげることを考えてみたらいいのではないでしょうか。
さて、中庸が大事、という教訓じみたところに落ち着いたところで終わろうと思います。
わたしに図書カードをください。
5000円で12500円分のプレゼントを演出できるよ♡